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失語症の方とのコミュニケーション

更新日:2024年12月4日


前回は簡単に失語症とはどのような症状なのか説明させていただきました。

今回は失語症の方とのコミュニケーション方法をお話しさせていただきます。


 

①失語症を患っても礼節は保たれています。


失語症の方の非言語的なコミュニケーション能力は、病前と変わらず保たれている事が多く表情やジェスチャーを活用した交流が可能です。そのため周囲の状況や相手の表情から推測し状況を理解することができます。



 


②話しかける時のポイント


話しかけるときはゆっくり、言葉の切れ目で少し間をおく。もし聞き返されたらキーワードをはっきりと伝えると理解していただきやすいです。また長い文よりも短い文の方が理解していただきやすくなります。ゆっくり話しかけるとは言っても不自然なほどゆっくり話す必要はなく、少し話をするスピードを落としていただければと思います。また「聞く」よりも「文字を理解する」方が得意な方も多くいらっしゃるので、キーワードを書いて見せながら話したり絵や図、地図や写真などを活用すると、より理解していただきやすくなります。その他、話題が変わる時は話題が変わることを先に伝えることで、内容を理解していただきやすくなります。



 


③話してもらうためのポイント


言いたい言葉がなかなか出てこない場合があるため、質問を行う時は「はい」「いいえ」で答えられるような質問をしてもらうと返答がスムーズになります。「はい」「いいえ」のみで答えられないような内容であれば、選択肢を2つ3つ用意し、指差しで選んでもらうような方法もあります。その他にも「家族のこと?」「食べ物のこと?」など大まかなカテゴリーから聞き、徐々に範囲を狭めていくことも有効です。その他、絵を書いてもらったりジェスチャーの使用を試すのも有効です。

また言い誤りを指摘しせずにさりげなく「〜ですか?」と聞いたり、正しい語が分かる場合は「〜のことですね?」と正しい語を言って確認してあげてください。



 

④合理的な配慮をお願いします。

コミュニケーションの障害は見た目にはわかりにくい障害です。話してみて初めて気付くため必要なサポートが受けられにくく、周りの方に理解されにくいのが実情です。

そういった方も社会に多くいらっしゃる事を知っていただくことで、皆が他者に対して寛容な社会になればと思います。



 
 
 

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