高次脳機能障害~記憶障害~
- sankatsu0901
- 2024年9月8日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年12月4日
今回は記憶障害についてお話させていただきます。
記憶障害は大きく時間的な要素と情報の種類に大別されます。
時間的な要素とは数秒から年単位で覚えているか?思い出せるか?といった内容です。
次に情報の種類の中の、『意味記憶』とは例えば地球は丸いという知識であったり、自動車はガソリンで動くといった学習してきた知識のことを指します。『エピソード記憶』とは去年海水浴に家族で行ったといった個人体験の記憶のことを指します。『手続き記憶』とは自転車の乗り方など体で覚えた記憶を指します。
記憶障害の当事者の特徴として以下のようなものが挙げられます。

これらの症状のため当事者はもちろん家族も困ってしまいます。
また機能的な特徴としては以下のようなものが挙げられます。
記憶障害への対応
①残存能力の活用

メモを取って見返す能力があるのであればメモを使用する。スマホが使用できればToDoリストを作成しておき見返しながらスケジュールを確認する。また、アラームを使用し、その時間になればご飯を食べる、リハビリへ行く等の行動を起こしてもらう。
リハビリでは機能的な評価及びこれらの工夫が可能なのか?何が利用できるのか?を探し出します。それらを利用できるようにリハビリを行います。
その他、自覚を促すため目立つところにメモを貼ったりもします。
②環境調整
環境調整としては1日のスケジュールを固定しそれを強化してあげる事でルーティン化させエラーを減らすような事を行います。
その他記憶障害であっても印象に残るような事は覚えていたりするので、楽しい時間を共有するということも大切です。そうして記憶機能の改善を図ります。
また、記憶障害がある事を家族から言われても自覚できない場合もあるので、グループ訓練で、他者との関わりを通して、記憶障害を自覚してもらう機会を作る事もあります。
これらを通して徐々に記憶力が改善する事があります。
記憶障害があっても適切なリハビリや環境調整などで徐々に機能が改善していく方も多くいらっしゃいます。そのため、継続したリハビリや適切な評価を行ってもらえる環境が重要になります。
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